身につける人にマッチするような作品を

フランセスク プラナス セルベリョ さん

第30回「Life in shizuoka 」では、県内でジュエリー作家として活躍している、スペイン出身のフランセスクさんを紹介します!

 

氏 名 :フランセスク プラナス セルベリョさん
出身国 :スペイン バルセロナ
職 業 :ジュエリー作家

-どんな仕事をしていますか?
 金や銀、そのほか宝石などを加工してジュエリー作品を作っています。金属を型に流し込んで鋳造するような形で量産するのではなく、金属の地金を加工して、一点もののジュエリー作品を作っています。人がそれぞれ異なるように、ジュエリーもそれぞれ違いがあり、身に付ける人にマッチするような作品を作ることをコンセプトにしています。
ジュエリーは、基本的には展覧会やギャラリー等で展示、販売しています。

-どんな言語を話すことができますか?
 スペイン語と、カタルーニャ語、そして日本語が少し話せます。家では、だいたい70%くらいスペイン語を話していて、残りの30%がカタルーニャ語といった具合です。バルセロナにいる家族とテレビ電話で話すときはカタルーニャ語を使います。

-自分の出身国をひとことで表現するとどんな場所ですか
 スペイン全体のことを知っている訳ではないので、自分の出身地であるカタルーニャ州について話すと、多様性を内包しています。さまざまな国籍の人が住んでいますし、多くの芸術家を生んだ場所でもあります。様々な異文化、そしてクリエイティブに満ちた、とても活気があって賑やかな場所でもあります。

-海外の友人があなたの母国を訪れたら、どんなところへ案内しますか
 バルセロナも見どころ満載ですが、ジローナを紹介したいと思います。ジローナはバルセロナほど大きくありませんが、旧市街、ローマ時代の城壁や建造物、ユダヤ、アラブ文化が残っています。落ち着いた情緒ある美しい街並みを楽しんでもらいたいですね。

海外の友人があなたの母国を訪れたら、どんな料理でもてなしますか?
 まずは「ブティファラ」という大きな豚肉のソーセージを食べてもらいたいですね。中身は豚のひき肉とともに赤ピーマンやナス、キノコなど地域によって様々なバリエーションがあります。カタルーニャでは、蜂蜜が入った甘いものもあり、とても美味しいですよ。
 また、鴨の洋ナシ煮込みも美味しいですね。これもカタルーニャ地方の伝統的な料理です。そのほかにもたくさん美味しいものがあります。

-普段、どのように週末を過ごしますか
 家族と家の近くを散歩したり、遊んだり、リフォーム草刈りをしたり様々です。時には、友人を呼んでパーティーをしたりもします。様々な人種・国籍の人が来てくれることもあり、とても多様性に富んだパーティーになることもあります。

-静岡県の中で一番好きな場所はどこですか
 日本の神社仏閣がとても好きです。一つは袋井市にある可睡斎、そこで食べることができる精進料理も好きです。

-日本や静岡の食べ物のなかで一番好きなものは何ですか
 日本の食べ物は四季それぞれで美味しいものがあり、春であればそばや天ぷら、冬であれば鍋やおでんがとても好きです。静岡の緑茶や和菓子もとても美味しいですね。

-外国人の活躍しやすい静岡県になるために何が必要だと思いますか
 外国人と日本人がお互いに持っている偏見を取り除く必要があると思います。お互いが気軽に知りあえ、コミュニケーションできる助けになるような空間がもっと必要だと思います。また、カタルーニャでは、幼稚園のころから、他の国の文化に触れ、それらに対して敬意を払うよう教えられます。幼い頃から行われるこのような取組みは、多文化共生がより自然なものとして身につくことにつながるのではないかと思います。

-静岡県の人々に一言
 静岡の人はとても優しくて、穏やかな人が多いように思います。バスや電車に乗っても、財布を盗んだりする人はいないですし、怒ったり、汚い言葉を使う人も、車内で電話する人もいません。自分のこともをあたたかく受入れ、貴重な経験をさせていただいていることに感謝します。本当にありがとうございます。


-最後に海外の人々に向けた静岡PRをお願いします
 静岡の風景はそれぞれに美しく、特に静岡ならではの富士山のある風景や茶園はとても好きです。そのほか、食材にも恵まれている豊かなところだと思います。美味しいお茶も飲めます。東京や京都もいいですが、地方都市のゆったりとした滞在もおススメです。きっとまた訪れたくなるでしょう!ぜひ来てみてください。