第31回「Life in shizuoka 」では、県内で英会話教師、英語コーチとして活躍しているチャールズ・ヒルさんを紹介します。
氏 名 :チャールズ・ヒル さん
出身国 :アメリカ合衆国
職 業 :英会話教師・英語コーチ
-どんな仕事・活動をしていますか?
30年ほど、子どもから大人まで様々な方に英語を教えています。
長年、英語教育に携わってきた経験から、英語を聞いたり、話したりする能力は、ネイティブの教員に頼るだけではなく、自分で主体的に学ぶことのできる人でないと身につけるのは難しいと感じています。そこで、学習者が自分で目標を定めて学習を行い、それを先生が支援するという形で英語を身につける「ヒルズDIY英会話」というメソッドをつくりました。
現在は私立学校で高校生等に英語を教える英語の講師をしているのに加え、“英語コーチ”という形で、“ヒルズDIY英会話”を活用して大人の方を相手に英語を身につける支援をしています。
また、ロシア武術「システマ」のサークル「システマ三島」を主催しており、毎週公民館で仲間と練習しています。週に2回くらい、三島や長泉で活動しています。小さい頃から、日本の武道をしており、合気道の道場を開いて、教えていたこともありましたが、数年前にロシア武術に出会い、日本武術と異なる魅力に惹かれ、4~5年前にインストラクターの資格を取得して、活動をするようになりました。
今後も主に静岡県東部で、システマ三島や英会話の活動を続けて大きくしていきたいと考えています。もっと参加してくれる人を増やせていければいいですね。
- 話せる言語を教えてください。
日本語と英語を話すことができます。フランス語を現在練習中です。
-日本に来たきっかけや来日当初のことを、話せる範囲でおしえてください
大学を卒業したのち、英語講師として働きつつ、仏教の研究をするために来日しました。当時は、日本での研究を終えたのち、アメリカで大学院に入るつもりでしたが、結局アメリカには戻らず、ずっと日本に住んでいます。
幼い頃から、空手や柔道などの武術を習っていたこともあり、来日後は合気道をするようになりました。日本の武術にはとても興味を持っています。
- 自分の出身国をひとことで表現するとどんな場所ですか。出身国の誇りに思う点や強みを教えてください。
様々な人種や文化が集まり、お互いの良い点を自分のものにできるところだと思います。子どもの頃を思い返すと、親友はイタリア系のアメリカ人で、よく彼のおばあさんが、イタリア料理を作ってくれました。そのほかにも、インド系やポーランド系の人など、様々な人がいましたが、彼らはルーツとなっている国の言葉や食文化をもっており、そうした色々な文化から成り立っているのが「アメリカ」だと思います。
- 海外の友人があなたの母国を訪れたら、どんなところへ案内しますか
アメリカには、インド系やポーランド系、イタリア系など様々なルーツをもつ人たちがいます。そうした人たちが、「中華街」や「インド人街」などのようにそれぞれ町を形成しており、そういった場所に案内したいです。
そこでは、各国の料理も楽しめます。ぜひアメリカではそうした世界の料理を味わってもらいたいですね。私は一度、エチオピア料理をアメリカで食べたことがありますが、エチオピア料理レストランでは、テーブルクロスの代わりに、パンが敷かれており、料理がその上に運ばれてきて、パンと一緒に食べるシステムで、とても面白かったです。
-静岡県の中で一番好きな場所はどこですか?
三島の、システマの練習をしている公民館の周りが大好きです。よくその周辺を散歩しています。
三島の人たちは、散歩していると気軽にあいさつしてくれますし、自然豊かな場所なので歩いていると気持ちがいいです。以前、東京に住んでいましたが、三島ほどあいさつしてくれる人が多くありませんでした。
-あなたから見た、外国人にPRできる静岡の強み・アピールポイントは?
日本を象徴する景色が全て集まっているところだと思います。外国人の友人は日本の地名だと「東京」や「大阪」ぐらいしか分かりませんが、「富士山」は知っている人が多いです。それくらい富士山は、日本の象徴として認識されていますが、そうした富士山や海、松など日本らしい景色が集まっているところが静岡の強みだと思います。
-今、長期休暇があったら静岡(日本)でしたみたいことはありますか。
最近、システマの世界ではキャンプがはやっているので、富士山のふもとで、システマのトレーニングキャンプをしてみたいです。
日本各地でシステマのキャンプが行われていますが、静岡ではまだ行われていないようですので、ぜひやってみたいですね。
- 外国人の活躍しやすい静岡県になるために何が必要だと思いますか
日本語を学ぶ環境がもっと欲しいですね。私は、合気道のトレーニングを通じて、必要な日本語を学ぶことができました。日本人と一緒に外国人が何かやる場所や機会があれば、より早く日本語を学ぶことができるように思います。
ただ、外国人同士が集まって、日本語で話すという機会も必要だと思います。私は日本語の講座を受けていたとき、韓国人の友達と一緒に日本語を練習していました。日本語のネイティブと日本語を話すときは、やはり緊張してしまいます。しかし、外国人同士ならミスを恐れずに話すことができます。そうした環境があるとより上達が早いように思います。
-静岡県の人々に一言
静岡県には多くの外国人が住んでいますが、私を含め、外国人は時に疎外感を感じることがあります。
外国人と日本人、ではなく同じ人間として人と人とのつながりを大切にしてもらえると嬉しいですね。そうして接してもらえるとより面白い関係性ができると思います。
システマ三島HP:https://systemamishima.weebly.com/